農林水産省は10月9日、令和8年梅雨前線豪雨から台風第25号までの気象現象による災害で、農林水産業施設の災害査定に要する期間を縮減する「大規模災害時の災害査定の効率化」の対象を追加すると発表した。激甚災害の指定の事前公表が追加されたことに伴う措置である。

効率化の主な内容は、机上査定上限額の引上げと採択保留金額の引上げ、査定設計書の簡素化の3点である。機上査定とは原則として現地調査により行う災害査定を、書類のみで行うもので、暫定法施設では従来の500万円未満から査定見込み件数のおおむね7割(農地、農業用施設は9割)までの額に引き上げられた。

採択保留金額も引き上げられ、暫定法施設では従来の2億円以上から2億円を超え採択保留された件数のおおむね6割までの額に変更された。採択保留とは事業費の決定見込額が一定額以上となる場合に、事業の採択を現地で行わず本省で行うことである。

設計図書の作成では、航空写真や代表断面図などを活用して査定設計書に添付する図面や写真が簡素化される。これらの措置により、現地調査件数の減少で査定期間が短縮し、採択保留件数が減少することで早期着手が可能となる。

効率化の対象となる区域は、令和8年10月8日時点の被害報告で算定された結果、農地の災害査定対象は35都道府県である。農業用施設は32都道府県、林道は14都道府県、漁港は5都道府県となっており、その後の調査結果により、対象施設以外の施設及び対象区域以外の区域においても必要に応じて対象とされる。