外交
首相官邸
高市総理が国連総会で一般討論演説、国連改革と安保理拡大が必要と強調
イメージ写真 / 撮影: Wiiii (CC BY-SA 3.0 / ウィキメディア・コモンズ) / 記事の内容と直接の関係はありません
高市総理は第81回国連総会で一般討論演説を行い、国際秩序の揺らぎに対応するため、日本が国連の改革と多国間主義の強化に向けた大きな責任を果たすと述べた。国連加盟70年目の節目を機に、安全保障理事会の改革と国連憲章の見直しが急務だと主張した。
広告枠
記事上部(AdSense 設定後に表示されます)
演説冒頭で総理は、法の支配に基づく国際秩序が複数の方向から厳しい挑戦を受けており、「冷戦後の安定した時代」は過去のものになったと指摘。地政学的競争の激化の中で、国連が世界の平和と安定の役割を果たせていないとの声があると述べた一方、国際社会が新たな課題を乗り越えるため、今ほど国連が重要な時代はないと強調した。
国際情勢の課題について、総理はホルムズ海峡における自由で安全な航行の困難化、肥料供給停滞による食料危機のリスク拡大、エネルギー安定供給の支障を列挙。これに対し、5月に発表した「進化したFOIP」の下で、各国が「自律性」と「強靱性」を身につけることが不可欠であると述べた。その具体化として、アジアのエネルギー・資源供給力強靱化に向け「パワー・アジア」を立ち上げ、重要鉱物のサプライチェーン強靱化のため「RISEパートナーシップ」を提案していると説明した。世界銀行グループに「RISE+」を創設し2000万ドルを拠出すると明らかにした。
核軍縮と平和構築について、総理は日本が戦後一貫して核軍縮・不拡散に取り組んできたと述べ、「核兵器のない世界」に向けた国際社会の取組を主導することは唯一の戦争被爆国である日本の使命だと強調。また、北朝鮮による拉致問題は「現在進行形の問題」であり、被害者と家族が高齢となる中で一刻も早い解決が必要だと述べた上で、日朝平壌宣言に基づき対話し具体的に行動する用意があると表明した。
国連への日本の貢献について、総理は国連加盟以来、ODA総額6700億ドルを超える支援を実施し、99か国にJICA海外協力隊員6万人規模を派遣してきたと述べた。来年には太平洋・島サミットを横浜で、10月にはアジア太平洋防災閣僚級会議を仙台で開催する予定を明らかにした。2050年のネット・ゼロに向けた「パワーGX」の推進と2027年国際園芸博覧会の横浜開催も発表した。
国連改革について、総理は国連憲章の「旧敵国条項」の早急な削除と安全保障理事会の改革が緊急に必要だと強調。安保理の現在の構図は1945年当時の国際情勢を反映しており、現代の国際社会を真に反映した構造への変革が急務だとし、常任理事国・非常任理事国の双方を拡大して正統性と代表性を確保することが不可欠だと述べた。過半数を超える加盟国がこの双方の拡大を支持していると言及した。
根拠となった一次情報
22件
本文中の事実が、発表資料のどの記述に基づくかを示しています。
引用部分は首相官邸の発表資料からの抜粋です。
-
高市総理が第81回国連総会で一般討論演説を行った
第81回国連総会における高市内閣総理大臣一般討論演説
-
日本が国連に加盟してから70年目の年に当たることを述べた
今年は、日本が国連に加盟してから70年目の年に当たります
-
ホルムズ海峡において自由で安全な航行が困難になっていると述べた
中東情勢が緊迫化し、国際公共財たるホルムズ海峡において、自由で安全な航行が困難になっています
-
肥料の供給停滞により食料危機のリスクが広がり、特にアフリカとアジアが影響を受けていると述べた
肥料の供給停滞により、食料危機のリスクが広がり、特にアフリカ、アジアがその影響を大きく受けています
-
5月に「進化したFOIP」を発表し、自律性と強靱性が不可欠であると訴えたと述べた
今年5月、私は、「進化したFOIP」を発表しました
-
アジアにおけるエネルギー・資源供給力の強靱化のために「パワー・アジア」を立ち上げたと述べた
「パワー・アジア(アジア・エネルギー・資源供給力強靱化パートナーシップ)」を立ち上げ
-
重要鉱物のサプライチェーン強靱化のため「RISEパートナーシップ」を提案していると述べた
通称「RISE(強靱で包摂的なサプライチェーンの強化)パートナーシップ」
-
世界銀行グループに「RISE+」を創設し、2000万ドルの拠出を表明したと述べた
6月には、それに必須となるインフラ整備支援のため、世界銀行グループに「RISE+」を創設し、2000万ドルの拠出を表明しました
-
北朝鮮による拉致問題は現在進行形の問題であり、一刻も早く解決する必要があると述べた
北朝鮮による拉致問題は、今もなお拉致被害者の自由が奪われていて、御家族が苦しんでいるという現在進行形の問題
-
日朝平壌宣言に基づき、対話し具体的に行動する用意があると述べた
日朝双方の未来のためにも、日朝平壌宣言に基づき、互いに実りある関係を作るべく、私には、対話し具体的に行動する用意があります
-
3月に日本政府内に和平調停の担当部署を創設したと述べた
今年3月に、日本政府内に和平調停の担当部署を創設しました
-
日本はこれまで途上国に総額6700億ドルを超えるODAを支援したと述べた
日本はこれまでに、途上国・地域に対して総額6,700億ドルを超えるODAを支援し
-
JICA海外協力隊員を99か国に6万人規模派遣してきたと述べた
99か国に6万人規模でJICA(国際協力機構)海外協力隊員を派遣してきました
-
来年、太平洋島嶼国と共に開催してきた太平洋・島サミットを横浜で開催すると述べた
来年には、1997年以来、太平洋島嶼(とうしょ)国と一緒に開催してきた太平洋・島サミットを日本の横浜で開催します
-
先週に内閣改造を行い、国際防災協力担当大臣を新たに任命したと述べた
先週に内閣改造を行い、国際防災協力担当大臣を新たに任命しました
-
来年10月にアジア太平洋防災閣僚級会議を仙台で開催すると述べた
その仙台で来年10月にアジア太平洋防災閣僚級会議を開催します
-
2050年のネット・ゼロを目指してGXの取組を進めていると述べた
2050年のネット・ゼロを目指して、グリーン・トランスフォーメーション(GX)の取組を進めています
-
「パワーGX」として取組を強力に進めると述べた
「パワーGX(エネルギー需給構造強靱化総合パッケージ)」として強力に進めます
-
2027年国際園芸博覧会を横浜で開催すると述べた
正に来年、グリーン技術の産業見本市である2027年国際園芸博覧会を横浜で開催します
-
日本は「広島AIプロセス」を立ち上げ、生成AIを規律する初の国際規範を策定していると述べた
日本は「広島AIプロセス」を立ち上げ、生成AIを規律する初の国際規範を策定する
-
国連憲章の「旧敵国条項」は早急に削除されるべきだと述べた
「旧敵国条項」について、2005年には、全加盟国首脳の決意として、国連憲章から「敵国」への言及を削除するとの国連総会決議が採択されています
-
安全保障理事会の改革が緊急に必要であり、常任理事国・非常任理事国の双方を拡大することが不可欠だと述べた
そのためには、常任理事国・非常任理事国の双方を拡大して、その正統性・代表性を確保することが不可欠です
広告枠
記事下(AdSense 設定後に表示されます)